- アマガエルの飼育には何が必要?
- 何を食べさせたらいいの?
- どうやって餌付けするの?
- アマガエルのお世話は大変?
アマガエルは身近な存在ではありますが、飼育するとなると意外とわからないことが多いですよね。この記事を読むと、初めての方でもアマガエル飼育することができるようになります。
4匹のアマガエルと暮らしている私が、実際に飼育に使用して良かったおすすめグッズも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
アマガエル飼育に必要な物
まずは、飼育に最低限必要な次の7つを準備しましょう。
- ケース、水槽
- 床材
- 水場
- 登り木、植物
- 餌
- ピンセット
- 霧吹き
ケース、水槽
ケースや水槽など、アマガエルの家になる容器です。100円ショップのプラケースでは少し狭いので、爬虫類や両生類用のケースを飼うことをおすすめします。1匹であれば、縦20×横20×高さ25cmくらいあれば大丈夫です。爬虫類用のケースは、高さが低いことがあるため注意しましょう。
我が家では、GEXのグラスハーモニー360プラスというケージを使っています。これは、よくある水槽やケースと異なり、扉が横開きタイプになっているのが特徴です。通気性が良いためカエルがアンモニア中毒などになりにくいです。サイズ展開も多いのでもっと広い小屋にしてあげたいという方にもおすすめ!
- 上部の通気口は塞がないと、カエルが脱走できてしまう(塞げば問題なし)
- ハムスター用のケージなので、回し車設置用の穴にフンなどが入ると少し面倒
・ 横から手を入れられるので、毎日の水替えがラク!
・ 全面透明のため、カエルの様子を観察したり、写真を撮ったりしやすい!
・ 透明で美しいため、インテリアに馴染む!
水場
アマガエルは木や草の上にいることが多いですが、体が乾燥すると近くの湿気のある場所に行き、皮膚の表面から水分補給をします。そのため、小屋の中にアマガエルの体が入るくらいの小さな器を準備し、カルキ抜きした水を入れておきましょう。
カルキ抜きは、水道水をバケツなどの容器に汲んで1〜3日ほど日光の当たる場所に置いておくだけでできるのでぜひやってみてください。
床材(とこざい)
おうちの次は床に敷く材料、床材を準備します。最初は、多くのご家庭にある、キッチンペーパーがおすすめです。床材もたくさん種類があって悩みますよね。キッチンペーパーは、敷いて湿らせておくだけで手間もかからず、お掃除も簡単です。
まずはキッチンペーパーを使って、飼育に慣れてきたらレイアウトにこだわって、カエルが棲み心地の良く、見た目も素敵な環境を追求していくといいかもしれませんね。
登り木、植物
木の枝や植物など、アマガエルが生息していた場所に似た環境や隠れ家となる物です。野生のアマガエルは低い木や草の上で生活するため、それらに似た環境を用意しましょう。
おすすめは、爬虫類・両生類用のテラリウム装飾用の人口登り木・人口植物です。一般的に、アマガエル飼育の際には観葉植物を使う方が多いと思います。私も最初は本物の植物を入れていましたが、フンが付着した部分が気になっていたため、水で丸洗いできる人口のものに変更しました。その結果、清潔な状態の保持も容易でかつ、植物の世話や腐らせる心配もなくなり、ラクになりました。
餌
3つ目は、餌です。野生のアマガエルを捕まえてきた場合、最初のうちは生きた餌しか食べませんが、慣らしていけば人工の餌を食べるようになります。生き餌は管理が大変なため、ここでは初めての人工餌としておすすめな乾燥コオロギを紹介します。
乾燥コオロギは、水で軽くふやかしてカエルに食べさせるだけでいいので非常に簡単ですし、他の人工餌と比べても食いつきが一番良かったです。
写真の乾燥コオロギは、アマガエルには少しサイズが大きいので、
我が家では3等分して与えています。
ただし、コオロギだけではカルシウムなどが不足してしまうため、カルシウムパウダーをまぶして与えるのが一般的です。また、栄養面では練餌などのほうが優れているため、こちらで餌付けが完了したら他の餌も検討することをおすすめします。
ピンセット
ピンセットは餌付けする際に使います。100円ショップで買える、プラスチック製のものがおすすめです。私は、セリア(魚の餌やり・魚とり網のコーナー)にあったピンセットを使っています。金属製や先端が尖ったピンセットは、カエルが跳びついてきたときに怪我をする可能性があるので避けたほうがよいでしょう。
霧吹き
霧吹きは、アマガエルが好む湿度を保つために使います。こちらも100円ショップのもので大丈夫です。アマガエルが快適に過ごせる湿度は50~70%と言われており、実際、我が家の4ケロも湿度を約70%にすると活発に動き回ったり鳴き出したりします(かわいい)。
お世話の方法、頻度
必要な物を揃えたら、次は日々のお世話についてです。アマガエルのお世話はあまり手間がかからないので、ペットを飼うのが初めての方もご安心ください。頻度の高いものから順に説明していきますね。
排泄物の除去(発見の都度)
アマガエルは、食べた翌日~翌々日くらいにフンをします。これを放置し続けると、排泄物から発生したアンモニアによりカエルが中毒になる恐れがあるため、フンは見つけ次第、取り除いてあげましょう。
水換え、霧吹き(毎日)
水場の水換え、霧吹きは毎日行いましょう。霧吹きは、カエルに直接当たらないように、小屋に3〜4プッシュしてあげるだけです。
アマガエルは夜に活発に動くため、私は毎日就寝前に水換えと霧吹きをするようにしています。
餌やり(2~3日に1回)
餌付けが完了した後は、2~3日に1回、カエルの頭の半分くらいの大きさの餌を3個くらいあげましょう。餌付けが完了するまでは食事の量や頻度を管理は難しいですが、餓死しそうなほど痩せ細っていたり食べさせすぎたりしなければ大丈夫なので、安心してください。
うちの子は約3週間食べてくれない期間があってすごく心配しましたが、
今はちゃんと食べてくれるようになりましたよ。
小屋掃除(週に1回)
小屋は、週に1回水洗いします。カエルには一時的に他のところに移ってもらい、床材を捨て、床・側面・天井・草木を水で丸洗いしましょう。その後、レイアウトを元に戻して、カエルも小屋に入れます。
掃除をサボると、衛生状態の悪化してカエルが病気になる恐れがありますので、しっかり掃除していきましょう。
アマガエルの餌付け方法3STEP
次に、餌付けの方法です。アマガエル飼育で一番苦労するのはおそらく餌付けでしょう。しかし、挑戦していると、ある日突然食べてくれるようになりますので、焦らずに下記の方法でトライし続けてみてください。
ちなみに我が家の4匹のアマガエルは、下記の方法で完全に餌付けに成功するまでにそれぞれ15日、32日、38日、64日かかりました。個体差もあるかと思いますが、気長に色々な方法を試してみるのがよいでしょう。
STEP1 カエルが環境に慣れるのを待つ
餌も買ったことだし、早速餌をあげるぞ!と意気込んでしまうところですが、少し待ってください。まずはアマガエルが新しい環境に慣れるまで、お世話をしつつ3日~1週間程度見守りましょう。
落ち着かず、ぴょんぴょんと飛び回っているカエルに餌をあげようとしても、私の場合見向きもされませんでした(泣)。
ただし、ガリガリに痩せ細った個体や小さな個体は、1週間でも餓死してしまう可能性があるため、元居た場所に逃がすか、生きている虫を捕まえてきて小屋に入れておくなどしましょう。
STEP2 ピンセットで餌をつつく
小屋の床(アマガエルから5cmくらいの距離)に餌を置き、ピンセットなどでつんつんとつつきます。このとき、虫の動きに似せてピクピクと素早く動かすのがポイントです。1分くらい続けていると、カエルが餌のほうにクイッと顔を向けて凝視し、その後飛びついてきます。この方法で、ピンセットがご飯を運んでくるものと思ってもらえれば、いよいよ最後のステップです。
STEP3 ピンセットでカエルの顔に餌を近づける
ツンツン作戦で毎回食べてくれるようになったら、次はピンセットで直接カエルの顔に餌を近づけてみましょう。顔から3cmくらいはなしたところでフリフリしてみて、徐々に近づけてみるとパクッと食べてくれます。
アマガエル飼育で注意すべきこと3つ
最後に注意点です。これらには特に気を付けて、アマガエルも人間も快適に暮らせるようにしましょう。
温度は18~25度に保つ
アマガエルは極端な寒さ・暑さに弱いため、適温を保って快適に過ごせる環境をつくってあげましょう。夜間は20度、昼間は25度など、一日の中でも若干の気温差をつけてあげるといいみたいですね。
直射日光を当てていると、気温が一気に上がってしまう恐れがあるので、カーテン越しの光が当たる風通しの良い場所にケージを置きましょう。
冬場は、10度以下になると冬眠の準備をし始めますが、失敗するとそのまま死んでしまうリスクもあるため、初めてアマガエルを飼育する方にはあまりおすすめしません。
触る前と後は手を洗う
アマガエルを触る前と後には、必ず手を洗いましょう。
前提として、アマガエルは、人間があまり触らないほうがいい生き物です。理由は、アマガエルの体温に対して人間の体温は高く、長時間触れると火傷してしまったり表面の粘膜を傷つけてしまったりするからです。
また、アマガエルは皮膚に弱い毒を持っているため、触った後に人間が目などをこすると赤く腫れる恐れがあります。小さいお子さんは特に注意が必要ですね。
私も経験しましたが、まぶたが腫れて2~3日は痛かったです…。
とはいえ、お世話をするなかで、触る必要がある場面もありますよね。そういったときは、カエルに触る前に手を清潔な状態にするとともに水で手を冷やし、終わったら再度手をしっかり洗うようにしましょう。
逃がすなら、元いた場所に
万が一、飼育が困難になった場合は、捕まえた場所にもどしてあげましょう。似たような環境であっても、他の場所に放すとそこの生態系に大きな影響を与えてしまう可能性があります。やむを得ない理由によってリリースする際は、必ず、捕まえた場所に放しましょう。
アマガエルとの暮らし~発見と癒しの連続~
アマガエルは、小さくてかわいらしい、魅力的な生き物ですよね。一緒に暮らしていると、色々な鳴き声が聞けたり、家にいながら視界の隅でカエルがぴょんと跳ぶのが見えたり、毎日ワクワクと癒しを与えてくれます。
ぜひ、アマガエルに愛情をたっぷり注いで、かわいいアマガエルとの暮らしを楽しみましょう。